得意領域
電鋳加工
弊社では25年以上前から電鋳液、電鋳加工設備、技術指導を行っています。
電鋳加工による金製品製造では、イタリアの装飾品製造会社が軽量で大きな型のピアス(18Kで金-銅合金)を販売し、世界的に大変好評でした。
第三の金属としてカドミウムを少量含むAu-Cu-Cdで、カドミウムの添加はごく少量であっても、めっきとして合金皮膜の性能を向上させることができます。しかし、日本ではカドミウムの使用は禁止されているため、金と銀の合金で18Kの電
鋳液が開発されました。弊社でも加工を行っていましたが、装飾品は組み立てを行うために後から「ろう付」という工程があり、火が入ると“製品が鈍り柔らかくなってしまうという”欠点があったため、広まることはありませんでした。
その後、弊社で純金と純銀の電鋳方法を開発しました。純金のため、装身具には適当ではありませんが、仏像や干支、置物のような立体物に金、銀を厚く析出させることが可能です。貴金属による『中空電鋳製品の製造方法』(特許番号:
2881717)で10Kgの純金電鋳製の仏像を仙台のお寺に納入しました。詳細はこちら
純金電鋳液については、市販の液がないので弊社で開発しています。この液は毒劇物を一切含まないため、海外、中国上海の工芸公司に設備と一式で輸出した実績もあり、国内でも2社で弊社の考案した電鋳設備と電鋳液および添加剤を供給しています。
PROCESS電鋳加工工程
一般的に下記のような工程で製品を作ります。
- ワックス成型
- 検品、修正
- 電鋳製品は大変完成度の高い製品で出来上がりますので、ワックスの出来不出来によって製品の良し悪しが決まります。
手を掛けて完全なワックス成型品で電鋳加工に入る必要があります。
- メタライズ加工
- ワックスに電導性を与えます。
- 金及び銀電鋳加工
- 製品の表面積、厚さによって条件を変えます。金の場合は電流量に合わせて添加剤を加えます。
電鋳中、既定の重さになる様に数回重量を確認します。
- 電鋳加工終了
- ワックス除去の為の穴開けが必要です。事前にお打ち合わせをします。
電鋳加工後の製品の表面を仕上げます。
- ワックス溶解
- 母型ワックスを溶解します。
- 洗浄
- 表面のワックスを完全に除去します。
- 仕上げ
※ 検定マ-クが必要な場合、独立行政法人造幣局に依頼します。資産としての価値が保証されます。
FLOWお問い合わせの流れ
- STEP .1
- どのような品物を電鋳で作りたいか、写真や現物があれば確認いたします。
- STEP .2
-
電鋳が可能な形状であるかを判断し、仕上がりの予想をご説明致します。
通常の工程ではワックスに置き換えますが、その際に現物とワックスでは少し寸法が変わります。 ワックスの表面に金や銀を電着させますので微細な模様は崩れが生じます。例えば聖観音様の様な仏像の場合は、手、指が太ります。
金の場合は、付け目を決めます。この付け目は製品の大きさによって変わります。
- STEP .3
-
注文が決まった場合、弊社ではワックス鋳造は外部に依頼しますので、それらを含めて全体の日程を決めます。
金の場合、付け目の1.05の地金をご支給ください。
- STEP .4
- 検定マ-クが必要な場合、独立行政法人造幣局に依頼します。
- STEP .5
-
最終仕上げに付きましては、電鋳上がりの色調が好まれない場合があります。
この場合は専門の業者にて仕上げを依頼してください。
弊社には電鋳に詳しい技術者がおりますので気軽にお問い合わせください。
EQUIPMENT電鋳加工装置
- 弊社が提供している電鋳加工装置
- 電鋳加工装置で製造している様子